NetEase傘下のNaked Rainが開発するオープンワールドRPG『無限大Ananta』の発売時期をめぐって、海外掲示板で「あえてGTA6と同じ月にぶつけるべきか」という挑発的なお題が盛り上がっていたので、主な意見をまとめておく。
スレ主いわく「絶対に起こらないだろうけど、ただの思いつき」とのことだが、議論は意外と本質的なところに踏み込んでいて面白い。
前提:GTA6とAnantaの現状
論争を読む前に、まず事実関係を整理しておきたい。
GTA6側
- 発売日は 2026年11月19日 に確定(Rockstarが2025年11月に告知、Take-Twoも2026年5月の決算で改めて表明)。
- 発売はまず PS5とXbox Series X|S のみ。PC版は例年どおり後追いになる見込みで、現時点で時期は未発表。
- アナリストは初日だけで2,000万本規模を予測しており、年末商戦における“一強”状態が見込まれている。
Ananta側
- Naked Rain開発 / NetEaseパブリッシングの基本無料(F2P)タイトル。
- 対応は PC・PS5・モバイル(PS4対応の予定はないとされる)。
- 舞台は「Nova City」を中心とした都市型オープンワールド。
- キャラクターにガチャは紐づけず、収益化は衣装・カスタマイズ・車のItasha系デザインなどコスメ中心と説明されている。
- 4〜12人規模の協力プレイに対応し、ソロでも遊べる設計。
- 発売日は公式未発表。2025年中にテクニカルテストが行われ、2026年内のリリースが噂されている段階。
つまり「無料・マルチプラットフォーム」のAnantaと、「有料・据え置き機独占スタート」のGTA6では、そもそも土俵が違うというのが議論の出発点になっている。
“同月ぶつけ”賛成派の主張
賛成寄りの意見は、GTA6が遊べない層を取りに行けるという点に集約される。
- 11月はGTA6以外にめぼしい大型タイトルがなく、注目が集中する月。そこに「アニメ版GTA」を投下すれば話題性は抜群。
- GTA6は発売当初コンソール独占。PC・モバイルしか持たない層はそもそもGTA6を遊べないため、無料で全プラットフォーム対応のAnantaに流れる余地が大きい。
- 価格面でも、有料(しかも高額エディション含む)のGTA6に対し、Anantaは無料。「コンソールを持っていない」「両方に金を払えない」層の受け皿になり得る。
- そもそもGTA6コア層は何が出ようとGTA6しか遊ばないので、リリース時期をズラしても取り込める相手ではない――という割り切りもある。
GTA6の過熱ぶりそのものを疑う声もあった。「GTA5はもう10年以上前の作品で、一度も触れていない若年層やMMO中心のプレイヤーも多い。世間が言うほど“全員が飛びつく現象”にはならないのでは」という見立てだ。
反対派の主張:「正気の沙汰じゃない」
一方で「クレイジーだが、クレイジーに愚かなだけ」と一蹴する声も根強い。最も説得力があったのは過去の実例を挙げた指摘だ。
- かつて『Higan Eruthyll』が『崩壊:スターレイル』のすぐ近くにリリースされ、話題性を奪われて失速した例がある。しかもHiganはスターレイルと毛色も違った。
- GTA6という20年以上の歴史を持つ巨大フランチャイズの真横に新規IPをぶつければ、Higan以上に速く埋もれかねない。
- 「数百万ドル規模のマーケティング費を投じても、GTA6の波に呑まれて1週間でゴーストタウン化する」との悲観論も。
要するに、話題が完全にGTA6一色になる11月に新規IPを出すのはリスクが高すぎるという主張だ。
「では、いつ出すのがベストか」
反対派・慎重派からは具体的な代替案も出ていた。
- 2026年9月説:あるユーザーは「NTEの半年後、GTA6の2か月前」にあたる9月が最適と主張。NTE層が一段落し、GTA6コンソール勢がAnantaに触れる余地も残せる、という読み。
- 2027年初頭説:The Game Awardsで発表→2〜3月にグローバル正式リリース、という流れ。GTA6発売直前に小規模なグローバルベータで話題作りをしておく案も。
- 「同月だが1年後」説:あえて2027年11月という見方も。
- ただし「2027年まで待つとGTA6のPC版時期に近づき、かえって不利」という反論もあり、“遅らせるほど良いわけではない”という指摘も出ていた。
なお、テスト→正式リリースの間隔を、鳴潮(WuWa)やNTEなど他のライブサービス系と比較する声もあったが、「Anantaは非公開テスト中心で、他作品とテスト戦略自体が違うので単純比較はできない」という冷静な反論も付いていた。
そもそも「グローバルベータが先」という声
発売時期以前の問題として、
- 「まずは第1回CBT(クローズドベータ)をやってほしい。非公開テストばかりでは進捗が見えない」
- 「リリース日を語る前に、グローバルベータが必要」
といった、まず公開テストを求める意見も多かった。中国のライブサービスゲームでは「オープンベータ=実質的な正式リリース」を指すことが多い、という補足も。
7月末に上海で開催されるアジア最大級のゲームイベントでの発表に期待する声もあった。
その他に出ていた小ネタ
- PS4対応はなし:「モバイルで動くならPS4でも」という疑問に対し、ハード性能の限界(原神のPS4運用の苦労が引き合いに)を理由に否定的。NetEaseもPS4対応の予定はないとしているとの指摘。
- 11月は他にもある:「ゴジラ(のゲーム)も11月」という指摘も。
- 価格論:「Anantaを60ドルで売れば勝てる」という意見に対し、「Anantaは無料だぞ」というツッコミが複数。基本無料という前提自体が共有されていない参加者もいた様子。
まとめ
議論を通して見えてくるのは、「無料・マルチプラットフォーム」というAnantaの立ち位置が、GTA6との直接対決を必ずしも自殺行為にしないという構図だ。GTA6が据え置き機独占でスタートする以上、PC・モバイル勢の受け皿という勝ち筋は確かに存在する。
一方で、話題性が一極集中する11月に新規IPをぶつける怖さもまた現実的で、Higanの前例がそれを物語っている。
そして何より――現時点でAnantaは発売日どころかグローバルベータすら未確定。多くのファンが口を揃えていたとおり、「発売時期を語るのは、まず出ることが見えてから」というのが正直なところかもしれない。
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