『無限大ANANTA』のgamescom 2026 Opening Night Live(ONL)登場が正式決定したことは既報の通りだが、その直前、NetEaseの2026年度第2四半期(Q2)決算説明会でも本作への言及があった。
経営陣が公の場で「Gamescomで最新の開発進捗を披露する」と明言した形で、ONL登場を“会社側の口”からも裏づけた格好だ。
決算説明会でAnantaはこう語られた
NetEaseのQ2決算説明会は現地時間8月20日に実施された。アナリストからの「都市型オープンワールドという競合ひしめくジャンルで、Anantaの開発状況と差別化戦略は」という質問に対し、経営陣(通訳を介したBill Pang氏の説明)は、要旨として次のように答えている。
- Anantaの開発は順調に進んでおり、チームは現在もゲーム体験の磨き込みを続けている
- 来週のGamescomで、ゲームの最新の進捗を披露する予定。続報を待ってほしい
- 競合については、Anantaは都市型オープンワールドとして独自の強みを持つと考えている。その強みは、独自のアイデンティティ、テーマ、ゲームプレイ設計に由来し、市場の他の都市型オープンワールドとは異なる新鮮な体験を提供できる
- 最終的に、良質なコンテンツ・独自の物語性・革新的なゲームプレイ・熟慮されたマネタイズ設計が、製品を成功に導く鍵になる
また、事前の説明パートでも、Anantaは「基本プレイ無料(F2P)の都市型オープンワールドRPGとしてローンチに向けて着実に前進している」「多様なキャラクター・ライフスタイル・アクティビティを通じて、活気ある現代都市を高い自由度で体験できる」「コミュニティからの強い期待を受け、開発の進展にあわせて今後も情報を共有していく」と触れられている。
つまり決算コールの内容は、(1)開発は順調、(2)Gamescomで進捗公開、(3)F2P方針は維持、(4)差別化の柱としてマネタイズ設計にも言及、という4点に集約できる。
ポイント①:“競合”への言及は暗にGTA6を意識?
注目したいのは、「市場には多くの都市型オープンワールドがある」という前提でわざわざ差別化を問われ、経営陣が「独自の強みがある」と自信を示した点だ。コミュニティでは、この質問と回答は近日発売の大型タイトル(GTA6など)を念頭に置いたものではないか、との受け止めが出ている。
もっとも、AnantaはF2Pでマルチプラットフォーム(PC・PS5・モバイル)、かつアニメ調というアプローチで、フルプライスかつ現状PS5中心の作品とは客層も体験も異なる。「短期で真っ向勝負というより、中長期で“GTA後”の受け皿を狙える」という冷静な見方もある。会社側の言い回しは特定タイトル名を出しておらず、あくまで「ジャンルとしての差別化」を語ったものと捉えるのが妥当だろう。
ポイント②:「熟慮されたマネタイズ設計」という表現に反応
コミュニティで最も議論を呼んでいるのが、「thoughtful(熟慮された)/reasonable(合理的な)monetization design」という表現だ。「体験の質を損なわずに収益化する」という趣旨だが、受け止めは分かれている。
- 懐疑的な声:「“合理的なマネタイズ”は、無料で遊べるが課金を促す設計への常套句では」といった警戒
- 擁護的な声:同じNetEaseの『Where Winds Meet(燕雲十六声)』を引き合いに、「課金は基本的にコスメティック(衣装・乗り物スキン等)中心で、ゲーム性能やアビリティがペイウォールの向こうにあるわけではない。相応に良心的」という見立て
- リーク由来の不安:「乗り物が1499ドル」といった高額課金のうわさも一部で流れたが、出所不明の“信頼度ゼロ”情報としてリーク系コミュニティからも削除されたとされ、確度は低い。より確度の高いリークで確認できるのは「乗り物そのもの」ではなく「乗り物スキン」だという指摘もある
なお、開発元の違いにも注意が必要だ。『Where Winds Meet』はEverstone Studio、AnantaはNaked Rainの開発で、いずれもNetEase傘下ではあるが、マネタイズ方針が同一とは限らない。TGS 2025のインタビューでは、Anantaはキャラクターのガチャは無し、有料要素は衣装スキン等を想定、家や車のカスタマイズは基本的にゲームプレイで入手可能で、特別イベント衣装が有料になり得る、と説明されていた。
現時点では「開発者の説明」と「未確認のリーク」が併存している状況で、最終的な設計はGamescom以降でより明確になる見込みだ。
ポイント③:欲しかったのは“発売日”、出たのは“進捗”
一方で、決算コールの内容に肩透かしを感じたファンもいる。「発売日の告知を待っていたのに、出てきたのは“開発進捗”の話だった」という反応だ。決算説明会では発売日・ベータ日程・地域展開の詳細には踏み込まれておらず、「例年どおりの新トレーラー+更新デモにとどまるのでは」という予防線を張る声もある。
ただ、会社側が公式の決算の場で「来週のGamescomで進捗を出す」と名言した意味は小さくない。少なくとも“何も出ない”可能性はほぼ消え、あとは「どこまで踏み込むか」の問題に絞られてきた、と整理できる。
これまでの経緯(おさらい)
- 2023年8月:Gamescom 2023で「Project Mugen」として初公開
- 2024年11月:『Ananta(無限大)』へ改名
- 2025年9月:TGS 2025で約7分の最新トレーラーを公開(PC・PS5・モバイル対応、キャラガチャ無しを明言)
- 2026年5月:NetEase 520ショーケースには登場せず
- 2026年8月11日:NetEaseがGamescom 2026ラインナップを公開(Anantaの名指しはなし)
- 2026年8月中旬:Ananta公式が、gamescom 2026 ONL登場を正式発表
- 2026年8月20日:NetEase Q2決算説明会で「Gamescomで最新進捗を披露」と明言
- 現在:正式なリリース日・ベータ日程・地域展開の詳細はいずれも未発表
まとめ
決算説明会は、ONL登場を会社側の言葉で裏づけ、あわせて「開発順調」「F2P維持」「マネタイズ設計も差別化の柱」というメッセージを示した。ファンが最も望む発売日には触れられなかったものの、8月26日午前3:00(JST)のONLで“最新の開発進捗”が出ることは、これで公式・決算の両面から確定したと言ってよい。
焦点は、そこで語られる内容がどこまで踏み込むか──新トレーラーどまりか、発売時期・ベータ・地域展開・マネタイズの具体像にまで至るか、だ。
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